総合診療医の考える医療じゃない話

30代男性総合診療医の日々感じたことについての考察

結婚観について

こんばんは。ハンドルネームをガラパゴス伊藤にしました。よろしくお願いします。

 

みなさま台風は大丈夫でしたか?僕の地元は関東ですが、実家は運良く停電はしなかったようです。

個人的にはここ半年で色々災害グッズを集めているので、いつか紹介できればと思います。

 

またラグビーの日本vsスコットランドもすごかったですね!久しぶりにスポーツ見て感動しました。

最初は日本人じゃない人多いなと思っていましたが、今はあまりそこまで抵抗なく見れますね。見た目や出身はどうであってもマインドさえチームのために向いていれば見ている人にも伝わるもんなんだなーと思いました。

 

 

実はこの間2つほど記事を書いたのですが、ちょっとそれをすっ飛ばして今回は「結婚観」の話をします。

 

 

実はここ最近「結婚=幸せなのか?」というのが自分の中でテーマであり(自分の結婚を後悔しているわけではないです笑)、色々な人の意見を聞いているのですが、先ほどドンピシャな漫画に出会ったので、興奮冷めやまぬうちに今のところの意見を書いてみようと思います。

 

 

まず自分のもともとの結婚観から書いていきたいと思います。

 

僕の場合は結婚はするのが当然だと思っていましたし、しないと生活が成り立たないので結婚したというのが大きいです。

自分はもともと家事が全くできず、一人暮らし以降は掃除、洗濯はその時にできた彼女に全部お願いしていました。もちろん彼女がいない期間もあるので、その時は全く何もせずほぼゴミ屋敷みたいな状況で暮らしていました。

特にそれが苦痛というわけではないのですが、結婚して家のことやってくれる人がいた方がいいなーとはずっと思っていました。

 

逆にいうと正直それ以上のことはあまり求めていませんでした。収入的には自分の稼ぎで十分なので専業主婦をしてくれる人がいればいいなーと思っていました。

 

しかし友人の話を聞くと「相手から何か得られるものがあった方がいい」という人もいました。自分が知らない世界のことや違う価値観を持っている人がいいという派閥があるのだと知りました。

 

またそもそも結婚しないという選択をしている男性も多いことがわかりました。仕事も家事もできる人からすると女性と結婚することで(相手の収入が低い場合)自分の収入も減ってしまうのでメリットはないんじゃないかと思う人もいるようです。yhaoo知恵袋に同じような議論が死ぬほどあります。

 

なので僕の中で男性の結婚観(申し訳ないですが結婚したくてもできない人は議論から外してます笑)を3パターンに分けてみました。

 

①「切磋琢磨系パートナーシップ」

②「昭和的役割型結婚」

③「お一人様最高独身」

 

それぞれ解説していきますね。

 

①「切磋琢磨系パートナーシップ」

これは以前書いたはあちゅう・しみけんカップルが代表ですね。

前にも書いた通り、しみけんからするとはあちゅうはおそらく外見的にはタイプではないんですよね。むしろ結婚において重要なファクターであるセックスに関しては仕事で散々しているので、そこは相手に求めてないはずなんですよね。

ではなぜしみけんははあちゅうと結婚したかというと、しみけんの発言によると「結局はあちゅうといるのが一番楽しい」からだそうです。

つまりしみけんははあちゅうの人間的な面白さに惹かれてずっと一緒にいたいと考え結婚することになったのだと思われます。

 

こんな感じで自分にないものを相手に求め、より自分を成長させていくのが「切磋琢磨系パートナーシップ」だと思います。

デメリットとしてはお互いが自立した人間で家庭より仕事にベクトルが向いている場合が多いので、キャリア的に移動が生じた場合(海外転勤など)どうするかや、子供が生まれた場合の育児を誰がするかなど家庭の業務をどうするかの問題があります。また夫側からすると妻が経済的に自立している場合②「昭和的役割型結婚」より離婚されるリスクが高いです。最悪の場合子供が生まれた後離婚されて親権も奪われ養育費だけ払わされるという可能性もあります。

 

 

②「昭和的役割型結婚」

これはまぁ多くの人がイメージしている結婚観ですね。

僕もこれに完全に該当します。奥さんは家のことをやって自分は外に働きにいくという感じです。

最近は共働き世帯も多いと思いますが、心理的な部分で「男の方が多く稼がなくてはいけない」「女の方が家事をしなくてはいけない」という価値観がある場合は②に該当すると思います。

最近は女性の自立や社会参加が言われていますが、なんやかんや専業主婦指向が強い女性も未だに多い気もします。

 

こちらはお互いの役割がはっきりしているので効率的ではありますが、やはり最近の女性の社会進出を考えると、男性側は②をイメージして結婚したけど女性側としては①的な指向が強く途中で破綻する場合もあるかもしれません。逆に女性側に職業的なスキルがない場合もあり、夫からの扶養から抜け出せないために仕方なく結婚生活を維持しているケースもあると思います。子供への教育費の問題も同様と思われます。また潜在的に上下関係が生まれやすくDVやモラハラが起きやすい環境でもあると思います。

 

 

 

③「お一人様最高独身」

これが最近多いですよね。③の面白いところは低所得者中流層高所得者全部にこの考えの人が起きうるということです。

 

まず前提として色々あるのですが、そもそも男性は女性に比べて子供が欲しいという欲求が少ないんですよね。

子供できてから感じるのですが、子供と街を歩いていると全然知らないおばさんから「あら可愛いわね〜」と声をかけられ、人によっては顔を触ってきたりします。これはおじさんではまずないんですよね。

また以前看護学校で講義したときに子供の写真を見せたところ、教室中が「可愛い〜!!」ってなったんですね。これも男子大学生ではありえないと思います。

やはり神様が子供をちゃんと育てるように女性には母性本能として「子供は可愛い」というのを刷り込んであるんですよね。この辺は男性と大きく違うと思います。

なので男性の中には子供が欲しいから結婚するという考えに至らない人も多くいると思われます。

 

また個人的に無視できないのはAVやオナホールの進歩だと思います。

これは男性なら多くの人が同意してもらえると思うのですが、セックスよりオナニーの方が気持ちいいし面倒くさくないんですよね。

 

男性にとってはセックスという作業は結構面倒くさいんですよね。初めての人なら何度かデートして雰囲気のいいレストランを予約して、ちょっとほろ酔いにして、適当な理由つけてホテルに連れ込んでなど・・・。まぁイケメンなら合コンで自宅にお持ち帰りして済んでしまうかもしれませんが(笑)

結構男は傷つきやすい生き物なので、どこかの過程で断られると結構凹むんですよね。なのでこの過程を踏むのが嫌で草食系男子になっている人も多いと思います。

 

逆に特定の人と付き合ったり結婚してしまうと、男性がもともと持っている「不特定多数の人と関係を持ちたい」という欲望が叶えられなくなってしまいます(叶えている人もいますが笑)。

 

ちょっと話それますが、最近勉強して驚いたのは昔の男性はみんなバイセクシャルだったそうですね。古代ギリシャのスパルタ人なんかは積極的に男性同士の恋愛を推奨してて、愛で兵士としての団結力を高めていたそうです(笑)

 

 

一方でAVは整形の技術が発展したからなのか年々めちゃめちゃ可愛いAV女優が出てきたり、最近ではVRで見れるようになったり、10年前と比べてかなり進歩しています。中国や台湾でも日本のAVがメインで流通しているくらいレベルが高いです。またオナホールTENGAを代表に日本国内様々なメーカーがしのぎを削っています。この辺の日本人のエロに対する気合いは半端ないです。

 

なので結局のところセックスをするために結婚する必要もなくなっているのです。

 

そうなると男性にとっての結婚のメリットはだいぶ下がってしまいます。

低所得者層からすると、そもそも結婚して相手を養うことができないし、子供もセックスも求めていないなら一人で生活した方が余裕を持って暮らせます。

中流層も同様ですね。

高所得者層はもっとドライで、元zozo社長の前澤さんなんかは結婚はせず複数の女性と関係を持って子供ができたら認知して養育費を払い、また別の女優と付き合うという価値観です。お金持ちほど財産を妻に取られたくないのでそういった関係になるのかと思います。

 

デメリットとしては家族という関係がないので、自分の体に何かあった場合や高齢になった時に支えてくれる人がいません。高所得者はお金の力でなんとかなるかもですが、低所得者層的には結構大きな問題と思われます(社会保障費の問題につながる)。

また僕個人としては「寂しさ」というのも大きなファクターだと考えています。職業柄色々な夫婦の最期を見てきましたが、単純に介護や経済の側面からだけでなく、心理面でも家族の重要性は普遍的ですし、そこは本当にプラスレスな世界だなと思います。

 

 

もちろんいずれのパターンにはまらない人もいっぱいいると思いますが、大別するならだいたいこんな感じだと思います。特に最近の日本は③がどんどん増えてきて①もあまり子供を多く作らないので少子化が進んで行ってしまっているのかなと思います。

 

 

ここまでは基本男性から見た結婚観の話ですが、次は女性から見た結婚観に移ります。

 

まず女性の心理を話す上でめちゃめちゃ重要なのは「生育歴」と「自己肯定感」です。

この辺の話は今年度入ってから自分の中でもっとも熱いトピックスです。

 

まずそもそも女性は男性と比べて「自己肯定感」が低い人が多いです。男性は大してイケメンでもないのにナルシストな人が多いですが(笑)、女性は結構美人でも自分にコンプレックスを感じている人が多いです。

 

それに関しては色々な原因があると思いますが、そもそも男性と女性で母親から受けている教育が違うんですよね。この辺はまた別の機会に詳しく書こうと思いますが、簡単にいうと女性の方が母親から厳しく育てられています。子供の時から自分の考えとは別に「こうしなさい」「ああしなさい」という価値観の押し付けが強いので、なかなか自己を肯定する機会に巡り合わないんですよね。

 

女性の場合、結婚に関してこの「自己肯定感」だけでなく「経済格差」「キャリア志向」「挙示願望」「バイオロジカルリミット」など様々な思惑が取り巻いているので、非常に複雑です。

 

ここで紹介したいのでが「ピーナッツバターサンドウィッチ」というweb漫画です。

先ほどあまりにも面白くて一気に全巻読んでしまいました。一応リンク貼っておきます。

https://withonline.jp/comic/ent-peanuts

 

 この作品は29歳の4人の女性がそれぞれ結婚について色々な壁にぶつかっていくのですが、そのあたりが非常に現代的な内容で扱われていて大変参考になりました。

 

この漫画を読んで感じたのが、やはり結婚・恋愛においても自己肯定感が女性にとってかなり重要だということでした。

 

例えば登場人物に山下美和という女性がいるのですが、彼女は婚約者のいる男性の愛人として関係を続けているのですが、なかなかその関係を断ち切ることができません。なぜなら彼女は学生時代太っていたことでいじめられた過去があり、本当の自分の価値以下に自分を低く見積もってしまい、自分に自信がないので常に過剰なダイエットをしています。またその関係を持っている男性からは会うたびに自分を肯定してくれる言葉を言ってくれるので、相手に婚約者がいたとしてもその承認欲求を満たすため「都合のいい女」になってしまうのです。

 

まさに「生育歴」によって「自己肯定感」が低くなってしまい、「都合のいい女」というポジションを得ることで「承認欲求」が満たされている状態ですね。男性側からすると女性側から結婚を求めてこないので、そのままずるずるとセフレ的な関係を続けてしまうと思います。

 

逆に主人公の片桐沙代は女性にしては自己肯定感が高いのですが、逆に①的な関係を求めやすく男性にとってはハードルが高い存在になってしまっています。

 

 

そんなわけでなかなか結婚って難しいよねって話なんですが(笑)最後に最近聞いた話で自分の中で腑に落ちた意見を書きます。

 

森林原人というAV男優がいるのですが(またAV男優かよ!笑)、森林さんが最近言ってるのは「結婚、恋愛、SEXを分けた方が良い」という考えです。

結婚は法的な関係、恋愛は感情の関係、SEXは肉体の関係であり、それを全て結婚というくくりで縛るからうまくいかないのではないかという意見です。

 

確かに一緒の生活するのに適した相手、異性として好きになる相手、SEX をしたい相手って別々に考えると、正直なところ全部一人の人物に求めるのってめちゃめちゃ難しいんですよね(笑)一夫一妻性という考え自体がキリスト教から持ってきたものですし、現在の結婚制度も戦後GHQが持ってきたものなので、必ずしも現代の日本にフィットしていないのかもしれません。ただ現在でも法的結婚がやはり日本の経済、行政的には一番効率的な形なので、制度自体はしばらく変わらないと思いますが、芸能人の浮気報道でいちいち人殺したみたいに騒ぐのは今後なくなっていくのではないかと思われます。

 

今回女性の「自己肯定感」と「結婚観」が自分の中でもう少しでつながりそうだなと思って記事にしてみました。今後も注目していく分野なのでまた自分の考えがアップデートしたら書いてみます。

 

ではまた。